1月27日、ひろしま里山ウェーブプロジェクトの最終プレゼンが終わりました。
(写真撮影:里山ウェーブプロジェクト)
「ひろしま里山ウェーブプロジェクト」を簡単に説明すると、首都圏に住む若者に広島を知って貰い、波を生みだそうという、広島県の試みです。
このプロジェクトに江田島市も参加しています。今回で3回目です。
参加者(以下プレイヤー)は、2泊3日の現地実習とミーティングを行い、自分たちにできる里山との関わり方を見つけていきます。
現地実習では、地元の人とプレイヤー、スタッフでの絆が生まれ、それはそれは楽しいのです。
最終プレゼンまでの様子を報告します。
参加したきっかけ
ここから、少し私の話をさせてください。
応募者を募集していた昨年の9月、私は千葉にいました。
(コワーキングスペースまるもにて。ボーダーが私です)
10年勤めた会社を辞めて、新しい生き方、働き方を模索しているところでした。
その数ヶ月前、それまで当たり前だった生き方が、私の中で一気に崩れた時期でもあったんです。
8月末に仕事を辞めてから、2日後には千葉に向かってました。
一ヶ月後はどこで何をしているんだろう状態。(今もそんなに変わらないですが!)
「スキルが欲しい」「会社に依存しない働き方をしてみたい」
そんな漠然とした理由から、千葉のコワーキングスペースでパソコンの勉強をしていました。
一ヶ月間の滞在型だったので、いったん広島を離れたかった私には都合が良かった。
パソコンの勉強をしながら、農業体験、古民家改修など、ワークショップにも積極的に参加していました。
10年間同じ仕事をしていたので、いろんな事が新鮮でした。
そして、そこで出会った人(しっしー)に「江田島にコワーキングスペースができるらしいけど、見に行ってみないか」と誘われたのが、今回のひろしま里山ウェーブプロジェクトでした。
誘われたのが秋田のサテライトオフィスだったら、秋田に行っていたと思います笑
江田島メンバー紹介
里山ウェーブプロジェクト江田島チームは、メンターの方と、プレイヤー4名です。
メンターは『LIG』というウェブサイト制作会社をしている吉原ゴウさん。
プレイヤーは、ウェブデザイナー会社をしている広瀬さん(ヒロポン)、ウェブコンサルティングの会社に勤めている手塚さん(おさむくん)、ブロガーの白根さん(しっしー)、ウェブライターを目指す私(かげこ)、というウェブ関係のメンバーが集まりました。
(左から、地域おこし協力隊の後藤さん、しっしー、ヒロポン、おさむくん)
ヒロポンは、お母様が大柿町のご出身、しっしーは庄原出身と広島に所縁があり、全く所縁がないのは栃木出身のおさむくんだけ。
私は広島から出たことはないのですが、市内の大学に進学した際に江田島を離れたので、島のこともそんなに詳しいわけではありません。
2泊3日江田島現地実習
昨年の10月6日〜8日、2泊3日の現地実習がありました。この実習をラーメンで例えるなら「江田島全部載せ」。
盛りだくさんの日程でした。
合宿1日目
合宿2日目
合宿最終日
どれも面白かったのですが、一番心に残っているのは合宿の夜です。
飲み会で言うと、二次会にあたります。
プレイヤー、スタッフの方、職員の方、そして地元の方も来てくださり、全員でテーブルを囲んで深夜まで話をしました。
(写真提供:吉原ゴウ)
互いの寝息を聞いて(女性は別室でしたが)、同じ釜の飯を食べるって、チームを作るのに大事なことなのかもしれません。
振り返ると、職員さんの寝息もひっくるめて『ひろしま里山ウェーブプロジェクト』だった気がします。
フウドプロジェクト
2泊3日の現地実習で色々見て回った後、私たちプレイヤーは江田島でできることを探していきました。
江田島市の今回のテーマが「移住・交流・しごと」をサポートする場の創出 ~ITとシェアオフィスの融合~
だったので、10月半ばにプレオープン予定だった「フウド」を軸にプランを考えることにしました。
フウドとは、沖美にある使われなくなった施設『旧就業改善センター』をリノベーションして活用しようという、地域おこし協力隊の後藤さんが発足したプロジェクト。
「縁」が繋がる機会と場所を作っていくことが、フウドプロジェクトの目標です。
フウド活用方法
問題点&課題出し
問題点や課題を挙げながら、これからフウドをどう運営をしていくか、自分たちが関われる部分はどこか、合宿が終わった後も2〜3回ミーティングを重ね、プランを検討していきました。
江田島チーム発表
さて、これからのフウドを語ろうか。
フウドのコンセプトは、外(風)の人が、海を渡って、地元(土)の人と交わることです。
今後の展開としては、人が集まる仕掛けづくりをしていくことに。
こちらが最終プレゼン内容の一部です。↓
ストック型の顧客を確保しつつ、外からも人を呼べるようなビジネス展開をしていく方向で、フウドプロジェクトは動き始めました。
(写真:フウドHPより)
プレイヤーの今後の関わりについて
プレイヤーはそれぞれ自分ができることで「江田島と関わっていきたい!!」という気持ちを発表しました。
フウドを広島でのビジネス拠点にしたいという参加者も。
この最終プレゼンがどう繋がっていくか、みなさんご期待ください^^
江田島チーム以外の発表
里山ウェーブプロジェクトは6チーム(6地域)に分かれています。
江田島プレイヤーは割とドライな発表だったのですが、現地実習を経た他地域のプレイヤーたちは、市町村の職員をも泣かせるような現地への想いを発表していました。
聞いている側も胸がいっぱいになりました。
(写真撮影:里山ウェーブプロジェクト)
各地域とも、プレイヤー4〜6人のために、おそらく数十人を超える人たちが動いたのだと思います。
そのことが、広島から遠く離れて住んでいるプレイヤーの気持ちを「興味がある」から「特別な想い」に変えたのでしょう。
里山ウェーブプロジェクトを終えてからのこと
そのままフウドで受付をすることになった話
現地実習後に話が少し戻ります。
千葉での修行を終えた私は島に戻り、そのままフウドで受付をすることになりました。
正直に言うと、江田島に戻るのが嫌だったんですね。「何もないし・・」と。そのまま関東に滞在しようと思っていたのです。
でも、フウドにいると人がやってきてくれて、知り合いになれる。たくさんの出会いがありました。
江田島で「何かをしている人たち」がとても面白かった。「何もない」と思っていたのは、「何も知らない」だけなのです。
風の人、土の人について思うこと
外からくる人と、地元の人は、考え方が違う部分はあると思います。
江田島は、広島市内に比べたら、当たり前のように不便。当たり前のように仕事がない。
だから当たり前のように外に出て行く。
私も含め、同級生の多くも江田島を出て行きました。
江田島市がしている取り組みを知っているかというと、活動も詳しくは知らない。
「外から来てくれた人らが頑張ってくれとる。ありがたい。」以上。
そんな人が多いと思います。私もそうでした。
里山ウェーブプロジェクトでは、外の人の考え、地元の人の考え、職員の方の考えを直接知ることができます。
このプロジェクトに参加したことで、私自身が持っていた先入観、考え方を「掘り起こして貰った」気がしています。
これからは、土から目線で応援します
この記事を書きながら、改めて「後藤さん、すごいことを始めたんだな」と思っていたところです。
近づきすぎて、フウドプロジェクト全体の大きさにも、後藤さんの端正な顔立ちにもすっかり慣れてしまっていました。
これからは、江田島に種を蒔こうとしてくれている人たちを、応援しよう。せめていい土壌であろう。今はそのような気持ちでいます。
(いい土壌についてはまた改めて書きたいと思います!)
最後に
今度はプレイヤーとしてではなく、地元民として来期のプレイヤーを待ちます。
みなさんも一緒にプレイヤーを待ってみませんか?^^
(第3期チーム江田島)
資料提供:ひろしま里山ウェーブプロジェクト
◆ひろしま里山ウェーブ
http://hirosatowave.com/
◆フウドプロジェクト
https://www.facebook.com/fuudo2510/