「君は生き延びることができるか」
30代以上ならよく知るあのアニメのフレーズの話ではなく、120万部越えのベストセラーとなっている話題の漫画のお話です
「君たちはどう生きるか」
前から少し気になっていたのですが、朝の情報TV番組「とくダネ」で、大人にもすごく評判と紹介されていましたので、早速買って読んでみました。
原作は、今から80年前の1937年、戦中に刊行された児童書、作者は岩波少年文庫の尽力した吉野源三郎氏です。あの池上彰さんも愛読者の一人だそうです。
そして、若手漫画家、羽賀翔一さん(31歳)が2年の歳月を費やして漫画化されたこの一冊は、糸井重里さんを始めたくさんの著名人が絶賛する作品となっています。
主人公は中学生の少年「コペル君」。少年の学校や家庭の日々の悩みや葛藤、よき理解者である叔父さんとのやりとり、そして成長する姿が描かれています。
本編は、ストーリー部分(漫画)と叔父さんからの手紙(活字)という構成でなっており、主人公の気持ちを絶妙に表現した漫画に引き込まれ、叔父さんからのメッセージが心に染みる。
児童書と言うと、子供向けと思われがちですが、この本は、社会で生きていく中で、自分の心にどう向き合うか、そして自分が「どう生きるか」を問う。年齢、そして時代に関係なく、誰しもが経験した若き日の苦い思い出のシーンが蘇り、自分の後悔をどう今に生かして前に進んで行くかを考えさせられます。
大人になった今こそ、改めて読んでおきたい一冊でした。
(追伸)
中学1年生の子供に勧めてみたところ、活字部分を飛ばしてとりあえず漫画部分だけ読みました。
が、その後、活字部分もあわせて読んで、どうやら少し心動かされたようです。
かく言う私も最初、漫画部分のみ読みました。。。活字離れですね~(笑)だからこそオススメです。