2月24日 学びの館で市民ギャラリー 若狹祐介展に合わせてギャラリートークイベントが開催されました。私もスタッフとして参加しましたが、楽しいイベントでした♪
若狹さんといえば、陶芸の概念を覆すような斬新な形の作品が印象的ですよね。カップひとつとっても、他とは違う、独特の美しい佇まい。「カタチ」に拘る若狹さんに、作品の形作り段階でのこだわりポイントなんかをお話しして頂きました。
参加者は17名。若狹さんに会いたかった方、以前から知り合いで応援されている方など、30〜70代までの幅広い年齢層の方々に来て頂きました。
若狹さんも時間より早く到着され、参加者さんとお話しながら、和やかな雰囲気でイベントはスタート♪
「直線的なカタチが好きなんです」
実際に抹茶碗のような深い器を形作りながら、成形前に後々歪みを作らない為の作業や、土台の上より下が重要、内側へ手を加える事の大切さなどのお話がされていきます。目の前で、見る見る間に土の塊からお碗へと変化していく様に、参加者のみなさんどんどん引き込まれていきます。
そして話は形作りの核心へ。若狹さんは、曲線より直線的な器が好きなので、最後に手作りの木ベラを使って、曲線をならして直線的な要素を加えるのだと。作り終えて見ると確かに、まぁるいというより、丸い中にも直線的な部分もあり、若狹イズムを感じる器だなぁと思いました。
因みに、この赤茶色のオブジェのような作品は、一つの土の塊から手びねりで成形したそうです!電動ろくろを回しながら作ったとばかり思っていました。これも、丸みの中に「線」を感じますよね。
「釉薬へのこだわり」
時間に余裕があったので、釉薬の話もして頂きました。
あの有名な鮮やかなブルーの作品たち『藍香』は、金属の銅を使って着色しているそう。
銅からあの青が出る⁉︎と驚いたら、銅に合う土を選ばないと青にはならないんですよ、と笑顔の若狹さん。きっと他にも色々秘密があるんでしょうね。あの色を出すまで100回試してるそうです!
あと、若狹さんはマットな質感が好きで、艶消しの釉薬調合をすることが多いのですが、この艶消し調合は通常の調合を崩して配合するので、かなり難しいのだそうです。
他にも、いちぢくやオリーブなど自然素材の釉薬を好んで使っている話がありました。
カタチや色に拘り抜くストイックさと、自然のものにも寄り添っているナチュラルさ、両方を兼ね備えているところも、若狹さんの魅力ですね♫
最後に参加者さんからの質問。どの段階の作業が一番好きですか?
「やっぱり釉薬をかけているときです」
答えているとき、若狹さんすごくいい表情されてました^ ^
他の展示の準備でお忙しいなか、時間を割いてお話くださった若狹さん、参加者のみなさん、ありがとうございました!
イベントが終わった後、私はまた若狹さんのギャラリー に行きたくなりました。作品だけじゃなく、作り手の想いや人柄も見えると、更に興味が湧いてもっと知りたくなる。こういった機会が、作者と見る人を、色々な意味で「繋ぐ」場になれば良いな、と思います^ ^
これからも市民ギャラリーに合わせて、作者のトークやワークショップを開催していきますので、興味があればぜひご参加くださいね♫
長くなりましたが、レポートは以上っ!